死 Part2 死ぬのは、簡単だ。 自分自身の鼓動を、止めればいい。 規則正しく脈打つ鼓動を、自らの手で終わりにすればいい。 そうすれば、自分自身を、たやすく終わりにできる。 けれど、そうして死んで、何が残る? 何かを残せるほど、何かをしたのか? 自身の鼓動を止めたその手を、他の何かに向けて、生きられなかったのだろうか。 悔やむ今よりその前に、自ら死を招きいれた。 ・・・死は、いつ訪れるのだろうか。 鼓動が止まったその瞬間か、それとも、止まったその後か。 生きていなければ、死なのだろう。 それではいったい、誰が生きているのだろうか。 血を流してまで、伝えたかったことは、一体何だったのだろう。 |